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香典の書き方・香典の入れ方・香典の金額・香典の渡し方などを紹介します

香典イメージ
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こんにちはユキです。

取引先の経営者や経営者のご家族が亡くなった時に、あなたの会社の社長や役員が香典を用意して、葬式に参列することがよくあると思います。

会社で慶弔を担当しているあなたは、葬式に参列する上司のために香典を用意したり、場合によっては、上司に代わって香典を持って葬式に参列するかもしれません。

そのような時に、香典をどのように用意をし、葬式に参列するときはどのように香典を渡せばいいのか、悩んでいませんか?

この記事では、私が企業の秘書をしていたときの経験を基に、香典をどのような書き方・入れ方で、香典をどのような金額で用意をし、葬式で香典をどのようにお渡しすれば良いのかを、実践に基づいて詳しくご紹介させていただきます。

ビジネスシーンでの対応だけでなく、プライベートでも参考にしていただければ幸せです。

香典とは?

香典の「典」の字は、古くは「奠」の字を用いるのが一般的で、奠とは供え物の意味であり「香典(香奠)」とは、故人に対する供物であると共に、不意の事態に遭遇した故人の家族への支援の意味もあり、相互扶助のためでもあったそうです。

今ではそのような本来を意味を理解しながら、香典を遺族に渡すということがなくなっていると思いますし、香典を辞退されるケースも増えていますが、香典という概念は風習として残っています。

香典の書き方・入れ方などの用意の仕方

香典を入れる袋はどこで買う?

香典を入れる袋を「香典袋」または「不祝儀(ぶしゅうぎ)袋」と言いますが、一般的にコンビニ・文具店・スーパーなどで購入できます。

香典袋香典袋(不祝儀袋)

写真のように白と黒の紐(水引(みずひき)といいます)がかかったものですが、地域によって形状などが違いますので、わからない場合はお店の人に聴いてください。

香典袋で最近は中袋といって、袋の中にもう一枚袋が入っていることがあります。

中袋は住所などを書くようになっているのですが、私は香典袋の中袋は不要だと思っています。

何故、香典袋の中袋が不要かと言いますと、香典袋から現金を取り出すときに手間がかかります。

実際、葬式のお手伝いに行って、香典袋から現金を取り出す作業をしましたが、煩わしくなりました。

香典袋の中袋には住所を書く欄があるのですが、香典に住所を書くというのも、香典返しを請求しているようで違和感を感じます。

香典袋に住所を書かなくても、参列したときに受付で住所を書きますし、郵送する場合も現金書留封筒に住所を書きますので、香典袋に住所を書く必要はないと思います。

ですから、中袋が入っている香典袋しか買えない場合は、中袋を使わないで現金を入れています。

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香典袋(不祝儀袋)の書き方

香典袋の表書きの書き方

香典袋の表には、上段に、仏教であれば「御香典」、神道であれば「御玉串料」、キリスト教であれば「御花料」と書き、その下に名前を書きます。

取引先の関係の方が亡くなり、会社から香典を届ける場合は、「会社名・代表者の役職・代表者の氏名」を香典袋の下段に書きます。
「○○株式会社 代表取締役社長 慶弔太郎」というような感じです。

仏教か神道かキリスト教かなにかわからないとき、香典袋の上段に書く文字を、私は「御霊前」とします。

ただし、浄土真宗では、”亡くなった即日に浄土に召されて仏となる”という教えから「御霊前」は使わず、「御仏前(御佛前)」を使います。

なにがなんだかわからなくなった場合は、供物として香を備えるのは各宗派共通ですので「御香料(ごこうりょう)」とするのが良いのかもしれませんね。

市販の香典袋には初めから「御香典」や「御霊前」と書いているものが多くありますので、プライベートではそれらの香典袋を使っても良いと思います。

不祝儀袋

香典の金額の書き方

香典袋の裏には、香典の金額を書きます。

香典の金額を書くときには、大字(だいじ)という、単純な字形の漢数字の代わりに用いる漢字を使います。

漢数字と大字の対比は次のとおりです。

【漢数字】【大字】

漢数字ですと、例えば「一」に後からもう一本横棒を加えて「二」にするようなことができますが、大字の「壱」でしたら、あとから書き加えて数字を変えることがしにくくなります。

ですから、香典袋に金額を書くときには、あとから誰かに数字を変えられないように大字を使うことが、慶弔マナーとしてあるそうです。

また、「円」も「圓」という旧字体を使います。

例えば、現金10,000円を香典として入れるときには、香典袋の裏に「金壱萬圓也」と書きます。

香典袋(不祝儀袋)には薄墨で書く

香典袋の表書きを書く際は、薄墨の筆ペンを使います。

なぜ薄墨かといいますと、昔は墨を自分で磨っていましたが、お悔やみ事は突然のことが多く、時間がなく墨が濃くできなかったとか、悲しくて涙で墨が薄まったとか、いろんな説があるようです。

ボールペンでは香典袋の表書きは書かないようにします。

人の人生を見送る葬式は尊厳なものであり、尊厳な儀式に使う香典袋にボールペンで字を書くというのは、人の死を軽んじるような気がしますし、実際、香典袋にボールペンで書いたことがありますが、とても見すぼらしく見えます。

香典の入れ方

香典に入れる現金は、新札でないほうがいいとされています。

新札だと、とっさのことなのに用意していたのではないかと誤解されるからです。

かといって、しわくちゃの汚いお札も失礼になりますので、そこそこましなお札を使うのが良いでしょう。

もし手元に汚いお札しかない場合、私は新札に両替をして、二つに折って折り目をわざとつけて香典袋に入れています。

お札の香典袋への入れ方は、お札を裏向きにします。
お札が裏向きというのは、お札の肖像が見えないようにすることで、香典はお悔やみなので「顔」を伏せるという意味が込められているらしいです。

お札の「上下」に関しては、肖像が描かれている方を下にするという説と、肖像が描かれている方を上にするという説がありますが、地域によっても差があるようです。

肖像が描かれている方を下にする理由は、香典袋からお札を取り出してすぐ算用数字・漢数字の金額表記が目に入るよう配慮しているためだそうで、こちらが一般的のようです。

肖像が描かれている方を上にする理由は、悲しみで涙が下に流れるというように言われることもあります。

香典袋への入れ方で、お札が裏を向いていれば、お札の上下に関してそれほど気にする必要はないそうです。

香典袋(不祝儀袋)をストックしておくと便利

企業の秘書をしていますと、取引先のお悔やみ事を経験することがよくあります。

取引先から訃報を受けた際には香典を用意する他に、いろいろなことに対応しなければなりません。

※取引先から訃報を受けたときに対応については、こちらの記事を参考にしてください👉訃報の連絡を取引先から受けたらすぐに対応するべきことを紹介します

ですから、時間に余裕のあるときに、よく使うパターンの香典袋を用意されたらいかがでしょうか。

仏式の葬儀が多いので、表書き上段は「御香典」、表書き下段は会社名・代表者の役職・代表者の氏名、裏面はよく入れる香典の金額(例えば「金壱萬圓也」)というような内容の香典袋を用意するのが良いと思います。

香典袋を用意するのは取引先の不幸を待っているようで、縁起が悪いと言われるかもしれませんが、取引先からの訃報には迅速且つ的確に対応しなければいけませんので、準備できることは予め準備することが、秘書の務めだと思います。

 

袱紗と香典袋

香典の金額相場と目安

取引先の関係者が亡くなったときの香典の金額は、
・経営者ご本人の場合は3~5万円
・重要な取引先の経営者ご本人の場合は10万円
・経営者の配偶者・父母・子女の場合は1~3万円
・重要な取引先の経営者の配偶者・父母・子女の場合は5万円
というのが多いようです。

※香典の金額についてはこちらの記事の中の「慶弔ルールの作成」を参考にしてください。

プライベートでの香典の金額は、ある本に勤務先の社員家族:3,000円、友人・知人・勤務先の上司や同僚:5,000円、両親:100,000円、祖父母・叔父・叔母:10,000円、兄弟姉妹:50,000円と書いていましたので、その金額を参考にしています。

尚、香典の金額で四は死を、九は苦を連想するので、4や9の金額での香典は避けた方が良いそうです。

私は仕事の関係でもプライベートでも、いつ・誰に・いくらの香典を出したのかを、必ずデータベースに入れて残しています。
香典の履歴を残すことによって、次に香典を用意するときの参考になります。

香典を渡すタイミング

香典を遺族に渡すタイミングは、葬式(通夜・葬儀・告別式)の受付で渡すのが一般的です。

もし、葬式に参列できない場合は、郵送するようにします。

通夜までにご自宅へ弔問する場合は、香典を持参しない方が良いそうです。

香典の渡し方

香典袋を袱紗で包む

香典を渡す際は、素手ではなく袱紗(ふくさ)という布に包んで渡します。

袱紗は、お祝い事では赤や朱色などの明るい色を使い、お悔やみ事では鼠色・紫色・藍色などを使いますが、紫色でしたらお祝い事のときも、お悔やみ事のときも、両方で使えて便利ですので、私が勤めていた職場で使っていた袱紗も、プライベートで使っている袱紗も紫の色です。

香典袋の袱紗での包み方は、次の図のようにします。

弔事袱紗

①袱紗を広げて、熨斗袋を中央から少し右に置きます

②四隅の右を折ります(図①の線の部分を左に折る)

③下隅をたたみます(図②の線の部分を上に折る)

④上隅をたたみます(図③の線の部分を下に折る)

⑤左隅をたたんで出来上がりです(図④の線の部分を右に折る)

【参考記事】
袱紗とは?袱紗の使い方、お薦めの袱紗などを秘書経験を基に紹介します

袱紗は、百貨店やショッピングセンターの呉服売り場やフォーマルスーツ売り場、文房具コーナーや和小物コーナーで買えます。

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香典の差出し方

香典は葬式の受付で渡します。

通夜と葬儀・告別式の両方に参列する場合は、先に参列する通夜に香典を持参します。

通夜と葬儀・告別式の両方に香典を持参するのは、不幸が重なることを連想させますので、よくないようです。

香典の差し出し方は、右手のひらにふくさを置いて、左手でふくさを開いて香典袋(不祝儀袋)を取り出します。

渡す際には、香典袋の名前が受付の人から読めるように、向きを変えて両手で渡します。

香典を渡すときには、「この度はご愁傷(しゅうしょう)様です。」などとお悔やみの言葉を添えます。

葬儀の受付

香典を辞退されたときにどうする?

最近は香典を受取られないことが多く、受付に「香典・お供物は固くご辞退します」と書いていた場合は、渡しかけた香典を大人しく引っ込めるようにしています。

また、訃報の連絡を受取った際に、香典を受取らないと明記されているときは、香典を持って行かないようにします。

最後に

最近はは香典を辞退されるケースが多く、あなたも今まで香典を用意したり、これからも香典を用意することが少ないかもしれませんが、次のような最低限のポイントは知っていただいたほうがいいと思います。

ポイント

・香典は香典袋(不祝儀袋)に現金を入れる。

・宗教によって香典袋(不祝儀袋)の表書きが違う。

・表書きは薄墨で書く。

・香典の金額相場は決まっていないが、インターネットなどでのガイドラインを参考にするとよい。

・香典は葬式(通夜・葬儀・告別式)の受付で渡すのが一般的で、もし通夜と葬儀・告別式の両方に参列する場合は、先に参列する通夜に香典を持参する。
 葬式に参列できない場合は、郵送するようにする。

香典を用意する際には難しいこともあるかもしれませんが、周りの経験豊富な人に相談することも大切だと思いますので、あなたも積極的にトライしてくださいね。