こんにちはユキです。
あなたは「六曜(ろくよう、りくよう)」という言葉をご存じですか?
ご存じなくても「大安(たいあん)」や「仏滅(ぶつめつ)」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんね。
六曜については迷信だと思っている人が多いと思いますが、気にする人も大勢います。
ですので、取引先などの慶事にお祝いをお持ちするなどの慶弔対応の際に、六曜の意味や、六曜を念頭に置いた対応の仕方を知っておくと、取引先からの信用が高まります。
この記事では六曜の意味や、六曜に関連する慶弔対応についてご紹介します。
また、六曜よりも気にした方が良いと思われる、自然界の法則に即した暦の期間についてもご紹介いたします。
六曜とは
暦には日付の他に、日時・方位などの吉凶、その日の運勢などが記載されることがありますが、日付以外のそれらの事項のことを暦注(れきちゅう)といい、九星・十干・十二支・六曜などがあります。
具体的には次のような内容です。
九星(きゅうせい) | 一白(いっぱく)・二黒(じこく)・三碧(さんぺき)・四緑(しろく)・五黄(ごおう)・六白(ろっぱく)・七赤(しちせき)・八白(はっぱく)・九紫(きゅうし) |
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十干(じっかん) | 甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ )・癸(みずのと) |
十二支(じゅうにし) | 子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い) |
六曜(ろくよう・りくよう) | 先勝(せんしょう・せんかち)・友引(ともびき)・先負(せんぶ・せんまけ)・仏滅(ぶつめつ)・大安(たいあん・だいあん)・赤口(しゃっく・しゃっこう) |
現在のカレンダーにも暦注が記載されているものが多くありますので、皆さんもご覧になられたことがあると思います。
暦注のひとつである六曜(ろくよう ・ りくよう)は、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種類の「曜」があり、それぞれの曜に行えば良いことや悪いことがあり、時間帯も良い時と悪い時があるという占いみたいなものです。
それぞれの曜で行えば良いこと・悪いこと、良い時間帯・悪い時間帯は次のとおりです。
六曜の種類 | 良いこと(吉)・悪いこと(凶) | 良い時間帯(吉)・悪い時間帯(凶) |
先勝 | 早くことを済ませてしまうことが良いとされ、急用の処理や訴訟には吉 | 午前は吉、午後は凶 |
友引 | 祝い事には吉、葬式などの弔事には凶 | 朝夕は吉、正午は凶 |
先負 | 争い事や勝負事には凶、万事に平静を守ることが良いとされる | 午前は凶、午後は吉 |
仏滅 | 万事凶で、特に婚礼などのお祝い事は大凶だが、葬式や法事は構わない | 一日中が凶 |
大安 | 万事吉で、特に婚礼には大吉 | 一日中が吉 |
赤口 | 特にお祝い事は大凶という凶日で、火の元や刃物に要注意 | 正午前後のみ吉、その他は凶 |
六曜の割振りはランダムではなく、決まりがあります。
その決まり事とは各月の最初の日に、六曜のうち何がくるかということと、繰り返される順番です。
各月の最初の日にくる六曜は次のとおりです。
(六曜は旧暦がベースですので、新暦に当てはめないでください)
1月1日・7月1日 | 先勝 |
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2月1日・8月1日 | 友引 |
3月1日・9月1日 | 先負 |
4月1日・10月1日 | 仏滅 |
5月1日・11月1日 | 大安 |
6月1日・12月1日 | 赤口 |
そして旧暦の各月で、先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口の順で繰り返します。
六曜と慶弔対応
六曜は中国で時間を区切るものとして誕生したとされていますが、いつの時代から暦注として確立されたかについてはわからないそうです。
日本には14世紀頃の鎌倉時代末期から室町時代に伝わったとされており、当初は現在の曜日のようなものだったと言われています。
その後江戸時代の終わり頃から現在のように、日の吉凶を占うものへと変化したそうです。
ただしその吉凶の根拠は不明で、六曜には「仏滅」「友引」のように仏教と関係があるような言葉がありますが、仏教や神道をはじめ宗教とは一切関係がないそうです。
六曜についてインターネットなどで調べますと、六曜は我々の生活に影響を与えるような根拠も信憑性もないようで、私も只の迷信だと思って気にはしていません。
とはいえ、世間では仏滅の日は結婚式場の料金が安くなったり、友引の日は火葬場が休みになったりしていますし、多くのカレンダーやダイアリーには六曜が記載されています。
ですから六曜が迷信だとわかっていても、六曜を気にしている人が多いという認識で慶弔対応する必要があると思い、私が企業の秘書をしていたとき、取引先にお祝いの挨拶に行ったり、お祝いを届けたりするのに、どの日時に行けばよいのかということを六曜に照らし合わせて考えていました。
まず大安の日の午前中を選んでお祝いに伺うようにしていました。
大安は何事をするにも良い日だとされていますし、午前中の方が空気が清々しい感じがするからです。
どうしても大安の日の午前中に先方の都合や、こちらの予定で時間が取れない場合は、次の優先順位で日程を検討していました。
①友引の日の午前
②大安の日の午後
③先勝の日の午前
④友引の日の午後
⑤先負の日の午後
ただ、六曜ありきでアポイントメントをとるようにすると、なかなか日時が決まらず、先方に迷惑をかけることになりますので、どうしても縁起の良い日時にアポイントメントが取れない場合は、この日時は縁起の良い日時ではないのですがご了承ください、と断ってアポイントメントを取るようにするのが良いと思います。
現在は六曜を気にする人はほとんどいないと思いますので、縁起の良くない時間帯に伺うということを断る必要はないのですが、秘書としては六曜というものを知っていて、相手が六曜を気にする人かもしれないということの配慮をアピールすることが、取引先に良い印象を与えることになると思います。
慶弔には別に気にしなくてもいいことを気にしなければならない場合もありますが、たった一人でも気にする人がいる可能性があるのであれば、無駄な気遣いをすることも大切だと思います。

六曜よりも大事な自然界の法則
六曜は6つ曜を順番に並べただけですので、あまり重要ではないと思いますが、それよりも自然界の法則に則っている「土用(どよう)」の方が重要だと思います。
土用は、五行という古代中国に端を発する自然現象の四季変化を観察する自然哲学に由来し、立春(2月4日頃)・立夏(5月6日頃)・立秋(8月7日頃)・立冬(11月7日頃)の直前の約18日間づつの期間をいいます。
※()内は新暦の日で、年によって変わることがあります。
この土用の期間は、自然界では土の気が盛んになり、土用期間中は土を動かしてはいけないとされています。
具体的には、土いじり、草むしり、畑仕事やガーデニング、造園、地鎮祭、井戸掘りなど、土に触れることは避けた方が良いとされてきました。
現代でも新築の基礎工事や壁塗り、増改築などは土用期間を外して計画する場合が多いようです。
また、土用の期間中はそれぞれの季節の変わり目ですので、体調を崩しやすく気持ちも不安定になりがちですので、転職、就職、結婚、結納、開業、開店、新居購入など、大きな契約や新しく始めることも避けて、静かに過ごした方が良いとされています。
以上のように、土用は自然界の法則を根拠にしており、六曜よりも説得力があると思います。
お祝いを届けるなどの慶弔対応においても、気持ちが不安定になる土用期間中は、できれば避けた方が良いと思います。
尚、「土用」という言葉を聞いて、夏の土用の丑(うし)の日に鰻を食べるということを連想された人が多いと思います。
季節の変わり目でもある土用の期間は、旬の食べ物や体に優しい食べ物で体調を整え、次の季節を元気に迎えるということが昔から行われてきました。
その中で、立秋の前の土用は夏バテ防止のために、丑の日に「う」のつく鰻を食べるようにと、平賀源内という江戸時代の蘭学者が広めてそれが今日まで続いているようです。

最後に
今回は、慶弔で今でもよく使われている六曜についてご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか。
この記事でのポイントは次のとおりです。
六曜には、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6種類があり、それぞれの曜に行えば良いことや悪いことがあり、時間帯も良い時と悪い時があるという占いみたいなものである。
六曜は迷信みたいなものであるが、気にする人が多くいるので、慶弔対応では無視することができない。
六曜より土用の方は自然界の法則に則っているので、大事だと思う。
私たちは大自然の中で暮らしています。
ですから、自然界の法則に即する生き方がプラスになると思います。