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遺族に申し上げるお悔やみの言葉の文例や注意点をわかりやすく紹介します

お悔やみ
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こんにちはユキです。

取引先の経営者が亡くなったときに、本来ならあなたの会社の社長や役員が、通夜や葬儀に参列すると思いますが、どうしても参列できないときに、秘書や総務などで慶弔の担当をしているあなたが上司の名代として、取引先の通夜や葬儀に参列することがあるかもしれませんね。

そんなときに、遺族にどのようにご挨拶をすればいいのか戸惑ってしまいますよね。

この記事では、私が企業の秘書をしていたときに、上司の名代で取引先の葬式に参列し、遺族にどのようにお悔やみの言葉を申し上げていたかをご紹介します。

ビジネスシーン以外でも、遺族に申し上げるお悔やみの言葉で悩んでいる方も大勢おられると思いますので、そのような方も含めてこの記事を参考にしていただければ幸いです。

お悔やみの言葉とは

お悔やみの言葉とは、故人を悼(いた)む気持ちを表すために、遺族に申し上げる言葉です。

通夜や葬儀に参列したときに気持ちを伝えるのが一般的で、デリケートな雰囲気の中で申し上げますので、遺族に失礼がないように注意しながら、思いやりのある言葉をかけるよう心がけることが大切です。

お悔やみの言葉は簡潔に

お悔やみの言葉の例

通夜や葬儀のときは、たくさんの人が弔問に訪れますので、お悔やみの言葉は短く簡潔にまとめることが大切です。

代表的な例を次のとおりご紹介します。

『この度は誠にご愁傷さまでございます。突然のことでさぞやお力を落とされていることと存じます。』

『この度は誠に残念なことになりまして、心からお悔やみ申し上げご冥福をお祈りいたします。』

『突然のことでお慰めの言葉もございません。心よりご回復を祈っておりましたのに、本当に残念でなりません。』

『この度は思いがけないお知らせをいただきました。ご家族の皆様はさぞかしご無念のことでございましょう。お察し申し上げます。私にできますことがありましたら何でもお手伝いいたしますので、何なりとお申し付けください。』

 

一言だけのお悔やみの言葉と申し添えていた言葉

お悔やみの言葉は短くて簡潔にと言いながら、上記の例は長いのではないかと、あなたは思うかもしれませんね。

私もまともにお悔やみの言葉を申し上げようとして、かえって失敗しそうに思うので、私が秘書のときに上司の名代で葬式に参列した際には、無理をしないで一言だけでお悔やみの言葉を申し上げていました。

それは、「この度は誠にご愁傷さまです」または「心からお悔やみ申し上げます」です。

この一言を心を込めて申し上げるだけでも、遺族にお悔やみの気持ちは伝わると思いますし、これだけ短い挨拶でしたら、たくさんの弔問者から挨拶を受けている遺族にも迷惑がかからないと思います。

ただ、あまりにもそっけないと思われそうなときには、「お疲れがでませんように」という言葉を添えるようにしていました。
この言葉は、私の父の葬式の時に言われた中で、一番心に響いたからです。

ですから、私が申し上げていたお悔やみの言葉は、
この度は誠にご愁傷さまです。どうかお疲れがでませんようにお願いします。
または
心からお悔やみ申し上げます。どうかお疲れがでませんようにお願いします。
です。

お悔やみ

お悔やみでは忌み言葉を使わない方が良い

遺族にお悔やみを申し上げるときに、不幸・不吉を連想させたりするので避けた方が良い言葉や、宗教によって避けた方が良い言葉があります。

そのような言葉を忌み言葉と言いますが、忌み言葉には次のようなものがあります。

重ね言葉

重ね重ねたびたびまたまた重々いよいよますます返す返すも次々くれぐれもみるみる など

※同じ言葉が続く重ね言葉は、不幸が重なるというイメージを連想させますので、避けるようにしましょう。

続き言葉

続いて再び次に何度ももっとまた重ねて繰り返し追って など

※上記のような続き言葉は、不幸が続くというイメージを連想させますので、避けるようにしましょう。

生死を直接表現する言葉

死ぬ死亡生きる生きていた など

※生死をダイレクトに表現するのは、遺族にとって耳障りですので、避けるようにしましょう。

仏式の葬式で使わない方が良い言葉

浮かばれない迷う など

※仏教では亡くなった人は成仏してあの世(極楽浄土)に旅立つため、成仏を妨げるような言葉は避けたほうがいいそうです。

※浄土真宗では「冥福」「霊前」などの言葉も使わないそうです。

神式・キリスト教式の葬式で使わない方が良い言葉

成仏してください供養冥福往生 など

※これらは仏教用語で、仏教以外では使わない方がいいそうです。

「天寿を全うされましたね」も使わない方が良いと思う

高齢で亡くなった方の遺族に対して、「天寿を全うされましたね」と言われている場面に接することがありますが、天寿を全うされたという言葉を遺族に言わない方が良いと思います。

天寿を全うするという言葉は、「天から授かった寿命を生き尽くして死ぬ」「十分に長生きして死ぬ」という意味ですが、高齢の方の葬式の際に「お父様は天寿を全うされましたね」と言っている人を見かけることがありますが、言っておられる人はこんなに長生きされてお父様もお幸せだったのでしょうね、ということで遺族を慰めておられると思います。

でも、遺族にとっては親が100何歳まで長生きしても、悲しいことには変わらないので、その言葉は慰めでもなんでもない、と上司から言われたことがあります。

それ以来、私は「天寿を全うされましたね」という言葉を、遺族に申し上げるのをやめるようにしています。

また、「大往生ですね」というお悔やみの言葉もよく聞きますが、この大往生という言葉も天寿を全うすると同じような意味ですので、使わない方が良いと思います。

お悔やみの言葉を申し上げるときに心掛けていること

私が秘書をしていたとき、上司の名代で取引先の葬式に参列し、お悔やみの言葉を申し上げる際に、次のようなことに気をつけていました。

声のトーンをさげる

当たり前のことですが、悲しみの真っただ中にいる遺族に対して、元気に声をかけないようにしていました。

申し上げる言葉を多くしますと、聞き手に言うことが伝わるよう言葉をはっきり言おうとしてしまい、トーンが明るくなってしまいますので、前述のように言葉は短くし、相手に言葉がはっきり伝わらなくてもいいので、トーンを下げるようにしています。

死因を聴かない

遺族が親しい間柄の人であればともかく、仕事上だけの間柄でそんなに親しくない場合は、死因を聴くようなことは、避けた方が良いと思います。

死因を聴くことによって、遺族は故人が亡くなる情景を思い出すでしょうし、遺族の心の中に土足で立ち入ることになると思います。

安易な励ましはしない

遺族は大事な人を亡くした直後で、頑張ろうと思っても頑張れない状況だと思います。

そのような人が、元気を出してくださいとか、頑張ってくださいと言われても、よけいに悲しくなるだけだと思いますので、安易な励ましの言葉は申し上げない方が良いと思います。

上司が来られないことのお詫びを申し上げる

私が秘書のとき葬式に参列するのは、上司の名代が多かったのですが、その際に本来は上司が参列するべきだということを、取引先にわかっていただくために、会社の代表者や役員が参列できない非礼を詫びることも大事だと思っていました。

ですので、遺族に対して上司が参列できないことについてのお詫びの言葉も申し添えていました。

例えば、次のような言葉です。

・本日は社長の○○が海外に出張しており、どうしても帰国が間に合わず、参列が叶わないことをお詫び申し上げます。

・本日は専務の○○がどうしても調整ができない所用のため参列できませず、お許しください。
○○からも非礼をお詫びし、お悔やみを申し上げるよう言(こと)付かってまいりました。

数珠

最後に

慶弔対応の中で、葬式の際に遺族に申し上げるお悔やみの言葉ほど難しいものはないと思います。

お悔やみの言葉をうまく言えれば、他の挨拶もうまく言えると思います。

私は企業の秘書をしていたときに、上司の名代などで葬式に参列する機会が多くありましたが、いつもプレッシャーに感じていましたので、無理せず短いお悔やみの言葉を申し上げるようにしていました。

この記事では、そのような経験を基に葬式でのお悔やみを言葉を、どのように伝えるかをご紹介しましたが、お役に立ちましたでしょうか。

この記事のポイントは次のとおりです。

ポイント

・お悔やみの言葉は簡潔に。

・忌み言葉は使わない。

・お悔やみの言葉はトーンを低くして、死因を聴かず、励まさず、上司が参列できないことを詫びる。

尚、葬式から日にちが経ってからお悔やみの言葉を伝える場合は、次の記事が役立ちますので、参考にしてください。

日にちが経ってからお悔やみの言葉を伝えるには?文例なども紹介

出典:ライフフォワード株式会社「みんなが選んだ終活」より