こんにちはユキです。
最近は元気な高齢者の方が多くなり、企業の中で80歳を過ぎても経営者として会社の柱となっておられる方もいます。
あなたが勤めている会社の取引先でも、年を召されても元気に会社を引っ張っておられる経営者の方がおられるかもしれませんね。
あなたが秘書や総務などで慶弔の対応に携わっておられるのでしたら、取引先の高齢の経営者に対して、長寿のお祝いをされたらいかがでしょうか。
よほど親密な関係でない限り、取引先の経営者に長寿のお祝いをすることはないと思いますが、あまりないことをするからこそ、取引先へのイメージアップが図れると思います。
この記事では長寿祝いの種類や、長年の企業の秘書としての私の経験から、長寿祝いのお薦めの贈り物などをご紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。
長寿祝いの種類
長寿のお祝いには次のようなものがあり、その節目でお祝いをします。
年齢 | 長寿の種類 | 由来 |
60歳 | 還暦(かんれき) | 十干十二支が60年で一巡し、生まれた年と同じになる |
70歳 | 古稀(こき) | 杜甫(中国・唐の詩人)が「人生七十古来稀なり」と言った |
77歳 | 喜寿(きじゅ) | 「喜」を分解すると十七の上に七が付いたような文字になる |
80歳 | 傘寿(さんじゅ) | 「傘」の略字「仐」を分解すると八十になる |
88歳 | 米寿(べいじゅ) | 「米」を分解すると八十八になる |
90歳 | 卒寿(そつじゅ) | 「卒」の略字「卆」を分解すると九十になる |
99歳 | 白寿(はくじゅ) | 「百」から横棒の「一」をとると「白」になる |
100歳 | 百寿(ももじゅ) | 文字通りの「百」だが、一世紀で「紀寿(きじゅ)」とも言う |
100歳を越えての長寿祝いには、108歳の茶寿(ちゃじゅ)、111歳の皇寿(こうじゅ)、120歳の大還暦(だいかんれき)がありますが、このような長寿のお祝いをする機会はめったにないですよね。

長寿祝いを贈るタイミング
長寿のお祝いを贈るのは、誕生日の数日前くらいが良いように思います。
以前は数え年で長寿のお祝いをしていましたが、最近はほとんどが満年齢で長寿祝いをしています。
十干十二支は60年で暦が還ってきますので、60歳を祝う還暦だけは数え年ではなく満年齢でします。
取引先の経営者に長寿祝いをする場合、還暦や古稀ではまだまだ祝ってもらうほど歳をとっていないと言われそうで、かえって失礼になると思いますので、私が企業の秘書をしていたときには早くても喜寿からお祝いを贈っていました。
長寿祝いの相場
私が秘書として勤務していました会社では、取引先の経営者に長寿のお祝いを贈る場合、1万円~3万円相当の贈り物をしていましたが、取引金額が大きかったり、取引年数が長い取引先には5万円、場合によっては10万円相当の贈り物をしていました。
ちなみに世間一般の相場は次のとおりです。(三菱UFJ信託銀行のサイトから引用)
長寿祝いの相場(関係別)
関係性 予算 両親 2~3万円 祖父母 1~3万円 親戚・知人・恩師 5,000円~1万円 同僚・取引先など 3,000円~1万円
長寿祝いのお薦めの贈り物
長寿のお祝いにはそれぞれの色があり、還暦は赤、古稀・喜寿は紫、傘寿・米寿は黄(金茶)、卒寿・白寿・百寿は白です。
その色にちなんだ贈り物をするのが理想的ですが、なかなか難しいですよね。
私が企業の秘書として勤めていたときに、取引先の経営者の長寿祝いでよく利用していたのは、名入れをしたワインでした。
ワインでしたらお誕生日のときなどでご家族と召し上がっていただけますし、名入れをすればほんの少しでもオリジナリティーを添えることができます。
またワインは、還暦なら赤ワイン、古稀・喜寿なら紫ワイン(パープル・レインという商品名のオーストラリア産の白ワイン)、傘寿・米寿なら金粉入りワイン、卒寿・白寿・百寿なら白ワインというように、長寿の色に合わせることもできます。
※百寿は「ももじゅ」と読むことから桃色も100歳のお祝いの色だと考えて、ロゼワインを贈っても良いとかと思います。
長寿祝いの贈り方
長寿祝いを贈る際には、「〇寿御祝」と、紅白や金銀の蝶結びの水引が印刷された熨斗紙に書いていました。
他に「寿」「長寿御祝」「敬寿」「祝〇寿」などの書き方もありますので、贈り物をお願いされるお店と相談してもよろしいかと思います。

長寿祝いでタブーとされている贈り物
長寿祝いではタブーとされる贈り物があります。
そこまで気にする必要はないのではと思われるかもしれませんが、中には気にされる方もおられるので、気をつけた方がいいと思います。
次のような品は長寿祝いとして贈らない方がいいようです。(三菱UFJ信託銀行のサイトから引用)
○避けるべきプレゼントとその理由
□避けた方がよいとされるギフト
ギフト 理由 ハンカチ(手布) 手布はてぎれとも読むことができ、「手切れ」を連想させるため。 櫛(くし) 死・苦を連想させる縁起の悪いものといわれているため。 靴・靴下 足で踏みつけることを想起させ、失礼な行為と見なされるため。 腕時計・カバン どちらもまじめに働けと暗に示しているとされ、プレゼントにはふさわしくないため。 椿の花 枯れるときに花ごと落ちるため、首が落ちるようで死を連想させるため。 老眼鏡・補聴器 老いを感じさせるものであるため、ふさわしくないとされるため。
長寿祝いの祝電
取引先の経営者が長寿の祝賀会を開催される場合は、その会に向けて祝電を打つこともありました。
電文は例えば次のような内容です。
〇〇会長様が米寿の佳き日をお迎えになられ誠におめでとうございます。
貴社を創業され幾多の困難を乗り越え、長年にわたり○○株式会社の発展にご尽力されましたことに心から敬意を表します。
本日の祝賀会にご参集のご家族や社員の皆様のお慶びもひとしおのことと存じます。
これからも健康に一層留意され、いつまでもお元気に過ごされますことをお祈り申し上げます。
電報会社の文例も利用できます。
参考まで列挙しますのでご活用ください。


最後に
高齢化社会で長寿の節目を迎える方は多くなりましたが、長生きをされたからめでたいのではなく、長生きをされて健康だからめでたいのだと思います。
会社の経営者の方で元気でいつまでも仕事をされる方は稀ですし、その方は本当に幸せだと思います。
取引先の経営者の方がそのような幸せな場面を迎えたときに、あなたの会社から長寿のお祝いをされたらどんなに喜ばれるでしょう。
取引先へのアピールの機会として、経営者の長寿祝いのチャンスを伺うことも、あなたの会社にとってプラスになると思います。
この記事のポイントは次のとおりです。
長寿の種類には、還暦、古稀、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿、百寿などある。
長寿のお祝いを贈るタイミングは、お誕生日の数日前が良い。
長寿祝いのお薦めは名入れをしたワイン。
長寿祝いでタブーとされている贈り物があるので気をつける。
長寿の祝賀会を開催される場合は、会に向けて祝電を打つのも良い。
これからお元気な高齢者の企業経営者が増えてきて、ビジネスシーンにおいても取引先への長寿祝いをするケースが増えるかもしれませんね。