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取引先の法要への対応:プラスαの慶弔対応が会社のアピールになる

法要イメージ
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こんにちはユキです。

会社が取引先に対して行う弔事の対応は、一般的には葬式までだと思いますが、私が秘書として慶弔業務に携わっていたときは、重要な取引先の故人に対して葬式の後に執り行われる「法要」と呼ばれる儀式に対しても対応をしていました。

競合他社があまりしないであろう取引先の「法要」への慶弔対応をすることで、自社が取引先に対してアピールできるチャンスであると思いますので、「法要」への慶弔対応も重要だと思います。

この記事では法要とはどのようなもので、私の秘書時代にどのような対応をしていたかをご紹介したいと思います。

ご参考にしていただければ幸いです。

尚、仏教の法要についてはこちらの記事も参考にしてください。

 

法要とは仏教における故人の冥福を祈る儀式

人が亡くなってすぐに葬儀をしますが、仏教の場合、葬式のあとに故人を供養するためお寺さんがお経をあげ、故人を偲び冥福を祈るための重要な儀式があります。
それを「法要」といいます。

「初七日」とか「四十九日」「一周忌」ということばを、あなたも聞いたことがあると思います。

冥福とは、故人があの世で幸せになることで、弔電でも「ご冥福をお祈り申し上げます」というのを使いますよね。

また法要は、故人への感謝の思いを新たにする場でもあります。

仏教では法要を行う日が決まっており、死後7日ごとに49日まで行うのが忌日法要(きにちほうよう)で、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌などを年忌法要(ねんきほうよう)と言います。

死後7週間はまだ故人があの世とこの世の間をさまよっているとされていて、この49日間を「中陰(ちゅういん)」と言います。

死後7日目から7日ごとに7回、閻魔大王(えんまだいおう)をはじめとする十王から、生前の行いに対してお裁きを受け、49日目で故人の魂が極楽に行くか、地獄に行くかが決まるとされており、家族は故人が極楽浄土に行けるように7日ごとに法要を営みます。

故人の魂が極楽に行けなかった場合、100日目に再び審判が受けられるとされ、親族の供養により救済も可能となるとも言われており、故人の救済のために「百か日法要」を執り行います。

百か日法要は別名「卒哭忌(そっこくき)」とも言い、声を上げて泣く「哭」の状態から卒業する法要を意味しており、遺族にとって、嘆き悲しんでいた状態から脱け出す、悲しみに一区切りをつけ、それぞれの日常に戻っていく節目の法要です。

ただ、最近は百か日法要を営むことは少なくなっているようです。

尚、百か日法要までは、亡くなった日を1日目として数えるのが通例です。

年忌法要は極楽浄土に行った故人がさらなる精進の道へと導くための法要で、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌とつづき、三十三回忌で長い修行の締めくくりとして、故人は菩薩(ぼさつ)の道に入り、「ご先祖さま=守り神」となるそうです。

法要はさらに、五十回忌、百回忌と続きますが、一般的には三十三回忌、もしくは五十回忌をもって「弔い上げ」とし、法要の締めくくりとされます。

一周忌は丸1年が経ったときの法要ですが、三回忌は丸2年、七回忌は丸6年・・・というように、回忌の数え方は亡くなってからの年数に一つ足したものになります。

「法事」という言葉もよく聞きますが、法事は法要のあとの会食までを含めたものだそうです。

法要の他にもお盆にもお寺さんがお参りにきて、お経をあげていただく家庭も多いと思いますが、お盆には故人の霊がこの世に帰ってくるというので、家族で迎えるのだそうです。
ですからお盆の8月15日頃にお盆休みがあるのでしょうね。

お盆

神道における法要にかわる儀式

神道で仏教の法要にあたる儀式は、故人の死後100日目までは「霊祭」または「霊前祭」と言い、故人の御霊を慰め鎮めることが目的です。

また、亡くなって1年目の命日以降の儀式を「式年祭」と言い、霊祭や式年祭は、自宅もしくは墓前でおこなわれるのが一般的です。

霊祭には葬儀の翌日におこなわれる「翌日祭」、亡くなってから10日目にあたる「十日祭」、30日目にあたる「三十日祭」、50日目にあたる「五十日祭」などの儀式があり、「五十日祭」は仏教での四十九日にあたり、遺族が故人の冥福を祈って喪に服す期間を終えます。

故人の死後100日目になると、仏教の百か日法要にあたる「百日祭」もありますが、こちらも仏式の百か日法要と同じく最近ではあまり執り行われないようです。

百日祭以降は、一年祭、三年祭、五年祭、十年祭と式年祭があり、それ以降は5年おきに御霊祭があります。

神主と巫女

キリスト教における法要にかわる儀式

キリスト教にも仏教の法要にあたるものがありますが、カソリックとプロテスタントでは少し異なります。

カソリックでは、死後3日目、7日目、30日目に「追悼ミサ(追悼式)」を執り行い、死後1年後には仏教の一周忌法要にあたる「死者記念ミサ」が執り行われます。

それ以降の儀式の決まりはありませんが、10年目、20年目にミサを執り行うこともあります。

プロテスタントは、1週間目、10日目、1か月目に「記念集会(記念式)」を執り行い、その後の記念集会は、1年後、3年後、5年後、7年後、10年後などの記念日(昇天記念日)に行われることが多く、それ以降は特に決まりはないそうです。

教会

法要などの儀式を執り行う意味

人間は現界(この世)に生きているときは霊体と肉体が一体となっていますが、死によって霊体は肉体と分離し、霊界(あの世)で幽体と一体となって活動します。

霊界の生活は現界での生活の延長で続いていますので、現界で不幸な人は霊界でも不幸で、現界で幸せな人は霊界でも幸せです。

宇宙や霊界を掌握している大きな力によって、正しい方法で霊界を整えていただくと、亡くなった人の霊界での魂は浄化されます。

宗教ではいろんな死後の世界の考え方があり、仏教での考え方は、死後の世界には、「地獄」から「極楽」まで6つの行き先(=六道)があり、死ぬ度に六道のどこかで何かに生まれ変わるというものですが、遺族は故人が極楽浄土という仏様の住む世界に行ってもらいたいと望み、法要をおこなってお寺さんや家族が供養をし、極楽行きを後押しをします。

神道では、魂は生きている人と同じようにこの世で生き続けると考えられます。
ですから時には悪いこともするかもしれないので、手厚く祀ることで守護神となってもらおうということで、霊祭や式年祭を執り行うようです。

キリスト教のカソリックでは、死んで肉体が滅んでも霊魂は神の御許(みもと)に召されて永遠の生命が始まると考えられており、プロテスタントでは、死後は天に召され神につかえるものとなるとされていますので、ミサや記念集会の儀式を執り行って、故人を神にゆだね、永遠の安息を得られるように祈るようです。

それぞれの宗教によって死後の世界への考えは異なりますが、どの宗教においても死後の世界の存在を認め、死後の世界での故人の幸せや安息を願う儀式が執り行われるだと思います。

ですから、仏教での法要、神道での霊祭や式年祭、キリスト教でのミサや記念集会に向けて、慶弔対応をするということは、遺族の故人への思いに寄り添い、好印象をあたえることになると思います。

極楽イメージ

取引先の法要で対応していたこと

私が秘書をしていたとき、弔事対応はほとんどが葬式まででしたが、大事な取引先の経営者が亡くなったときには、法要の際にも対応することがありました。

どの法要までするのかは、取引先によってまちまちでしたが、大抵が四十九日、一周忌くらいです。

また、四十九日を終えて初めて迎えるお盆は、「新盆(にいぼん・あらぼん・しんぼん・はつぼん)」といいまして、このときも対応していました。

これらの法要は他の法要に比べて大きな節目だからです。

神道やキリスト教の場合は対応する機会がほとんどありませんでしたが、一度だけ神道の儀式に対応したことがありました。
このときは五十日祭に対応しました。

キリスト教では対応の機会はありませんでした。

どのような内容の対応をしていたのかといいますと、ほとんどが供花を法要の日時に合わせて、法要を執り行われる場所にお届けしていました。

盛り花

取引先の法要への対応方法:供花の贈り方

お盆には提灯を贈るケースもあるみたいですが、提灯は宗派によって異なるようですので、初盆の際にも供花をお贈りしていました。

四十九日や一周忌法要の日時や法要をされる場所を、取引先の秘書の方に早めに聴くようにして、法要に合わせて供花が届くように花屋さんに手配していました。

そして、実際のお届けする日時は、花屋さんから先方のご都合を確認してもらうようにしていました。

贈る供花はアレンジメントで、予算は25,000円~30,000円ほどでした。
花屋さんに聴きましても、会社から贈られる供花の価格帯はこれくらいが多いとのことでした。

中には三回忌や七回忌まで供花をお届けする場合もありますので、とても大事な取引先の故人は、亡くなった年月日、一周忌の年月日、三回忌の年月日、七回忌の年月日・・・というようなリストを作っていました。

作ったリストによって法要への対応のタイミングを逸しないようにしていました。

法要まで丁寧に弔事対応をされている会社は少ないかもしれませんが、取引先へのインパクトが強くなると思って、法要への対応も喜んでやっていました。

最後に

今回は私が秘書をしていたときに、取引先へのプラスαの対応をしていたことをご紹介いたしました。

この記事でのポイントは次のとおりです。

ポイント

・仏教には「法要」という故人のための儀式があり、同様に神道では「霊祭」や「式年祭」があり、キリスト教のカソリックでは「ミサ」が、プロテスタントでは「記念集会」がある

・どの宗教でも死後の世界を認め、故人が極楽浄土に行くことや、守護神になってもらうことや、永遠の安息を得られることを望んでいる

・遺族の故人への思いに寄り添い、取引先に法要の慶弔対応をすることは会社のアピールになる

お読みいただきまして有難うございました。