こんにちは、ユキです。
突然取引先から訃報(誰かが亡くなったお知らせ)を受けたとき、どう対応すれば良いか迷った経験はありませんか?
ビジネスシーンでの弔事対応はスピードと的確さが鍵です。
対応の遅れは取引先との信頼関係に影響を与え、競合に後れを取る可能性もあります。
逆に、適切な対応を行うことで、取引先からの信頼が厚くなり、会社のイメージ向上にもつながります。
この記事では、企業秘書としての経験を活かし、取引先から訃報を受けた際の対応方法や日頃から準備しておくべきことについて詳しく解説します。
ぜひ、日常業務の参考にしてください。
訃報を受けたらまず確認すること
訃報を受けた際は、まず以下の情報を確認しましょう。
➀亡くなった方の氏名と会社名
※身内の場合は、取引先担当者との続柄(配偶者・実父母・義父母など)も確認
②葬式(通夜、葬儀、告別式)の日時と会場
③宗教や宗派
④喪主(遺族の代表者で葬式の主催者)の氏名と故人との関係(妻・夫・長男など)
⑤供花や香典の辞退有無
これらを正確に記録し、迅速に上司や関係部署に報告します。

取引先への弔事対応を決める方法
訃報への対応は、社内規定や取引先との関係性をもとに決定します。
以下を参考に、上司や関係者と相談してください。
1. 枕花を贈るか
2. 弔電を送るか
3. 香典を用意するか
4. 供花を手配するか
5.自宅への弔問を行うか
6. 葬式(通夜・葬儀・告別式)に参列するか
7. 葬式の手伝いを申し出るか
対応方針が決まれば、速やかに行動に移しましょう。
具体的な対応方法
ここでは、具体的な対応の詳細を説明します。
1.枕花の手配
親しい取引先の場合、白を基調とした花を故人の自宅に早めに届けます。
枕花の手配について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください👉枕花とは?枕花の基礎知識・相場・贈り方・注文の仕方を実践を基に紹介します
2.弔電の送付
葬儀会場のタイミングに合わせて送りましょう。
※送付先を確認し、遺族の負担にならないよう注意。
こちらの記事を参考にしてください👉弔電とは?弔電の送り方・弔電文例などを実践に基づき紹介します 弔電の送付について、詳しくは

3.香典の準備
宗教に合わせた表書き(仏教:御香典、キリスト教:御花料、神道:御玉串料)を確認して用意します。
こちらの記事を参考にしてください👉香典の書き方・香典の入れ方・香典の金額・香典の渡し方などを紹介します 香典の準備について、詳しくは

4.供花の手配
式場に供花を贈る場合、社名や肩書きが記載されるため、会社のアピールにもなります。
こちらの記事を参考にしてください👉供花とは?供花の役割・供花の値段・供花の注文方法を実践に基づき紹介します 供花の手配について、詳しくは

5.自宅への弔問
ごく親しい取引先であれば、すぐに自宅へ行って慰めの言葉をかけてあげると、遺族はとても力づけられます。
こちらの記事を参考にしてください👉弔問とは?通夜前の取引先への弔問マナーを秘書経験を基に紹介します 自宅への弔問について、詳しくは

6.葬式への参列
重要な取引先であれば、社長や役員が参列するのが望ましいです。
こちらの記事を参考にしてください👉葬式・通夜・葬儀・告別式とは?参列のマナーなどを実践を基に紹介します 葬式への参列について、詳しくは

7.葬式の手伝い申し出
重要な取引先に「なにかお手伝いすることはないでしょうか」とさりげなく申し出ます。
こちらの記事を参考にしてください👉葬式の手伝いを頼まれた時にすること・気をつけること・役に立ったこと 葬式の手伝いについて、詳しくは

対応を円滑にするための準備
1. 弔事対応ガイドラインの作成
取引先の重要度に応じた対応方針を事前に決めておくとスムーズです。
例えば、以下のようなランク分けを活用すると便利です。
ランクA | ランクB | ランクC | ランクD | |
枕花 | ○ | ○ | × | × |
弔電 | ○ | ○ | ○ | ○ |
香典 | ○ | ○ | ○ | × |
供花 | ○ | ○ | × | × |
自宅への弔問 | ○ | × | × | × |
葬式参列 | ○ | ○ | ○ | × |
手伝い申入れ | ○ | × | × | × |
2.弔事対応履歴の記録
過去の対応を記録しておくことで、次回の対応時に役立ちます。
登録日 | いつ慶弔対応したのかはあとから追っかけるときに重要です。 |
---|---|
登録者名 | 誰が慶弔対応をしたのかを明確にしておくことによって、責任の所在をはっきりさせることと、不明点を聴くことができます。 |
没者氏名(年齢) | 亡くなった方の氏名、できれば年齢も明記します。 |
逝去日 | 亡くなった年月日を明記します。法要などへの慶弔対応の参考になります。 |
死因 | さほど重要ではないのですが、弔問の際の参考になります。 |
没者の関係会社と関係者名 | 例えば没者が取引先の社長の実母であれば、その取引先の会社名と社長の名前を明記します。 |
没者と関係者との続柄 | 例えば没者が取引先の社長の実母であれば、この欄に「実母」と明記します。 |
弔電発信者 | 弔電を誰の名前(社長名など)で打ったのかを明確にしておきます。 |
香典の額・発信者名 | 香典の金額と香典袋の表書きに誰の名前(社長名など)を書いたかを明記します。 |
供物の内容・金額・発信者名 | 供物(供花・枕花など)の内容・供物の金額・誰の名前(社長名など)で贈ったのかを明確にしておきます。 |
備考 | ・葬式の開催状況(場所・喪主名・当社出席者など) ・弔電の文面:今後同じような慶弔対応をするときに電報の文案を考えるときの参考になります。 ・香典の持参時(通夜か葬儀・告別式か)、持参者なども明記しておくと、今後の参考になります。 ・慶弔対応ルールに則らない場合は特に、なぜそのような慶弔対応をしたのかを明記しておくと、今後の参考になります。 |

慶弔の中で訃報対応は重要
慶弔対応の中で一番難しく重要なのは、訃報による弔事への対応だと思います。
弔事は突然訪れるので、その時に慌てないように最低限のマナーや常識を知っておく必要があります。
会社の中で特に秘書や総務や営業担当の人は、取引先から突然訃報連絡が入るケースが多いので、日頃から訃報に対してどのように対応したらよいのかという知識を持っておくと役に立ちます。
弔事の際の相手はネガティブな感情に浸っていますので、そのようなときに思いやりが伝わると効果てきめんです。
例えば、訃報が電話で届いた際に、電話に出たあなたが訃報の内容を聴いて、「この度はご愁傷様でございます」の一言を相手に伝えるだけでも、あなたの対応やあなたの会社の印象がとてもよくなります。
また、取引先から訃報の連絡が必ずしも入るとは限りません。
上場企業やそこそこの規模の企業であれば、経営者や以前経営者であった人が亡くなったときに、新聞に発表されますので、新聞のチェックを日々することも弔事対応では大切なことです。
弔事の対応でその企業のレベルがわかるといっても過言ではないと思います。
まとめ:取引先の訃報対応で大切なこと
訃報への対応は、取引先との信頼を築く重要な機会です。
以下を心がけましょう。
弔事対応の基本を押さえる
事前準備をしっかり行う
特に、日頃からガイドラインや履歴を整備しておくことで、突然の訃報にも慌てず対応できます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。
次回は、枕花や弔電の具体的な手配方法を詳しくご紹介します!
