弔事関連

知り合いが亡くなった時の対応の悩みを適切な考え方のヒントで解消します

悩みと解決

あなたの親しい人や知り合いが亡くなり訃報に接したとき、どのようにしたらいいのかわからないという経験をされたことはないでしょうか。

亡くなった人はとても親しくしていたので、すぐにご自宅へ弔問に行ったほうがいいかな?
でも亡くなってすぐに家まで行くのは迷惑かな?

亡くなった人とそんなに親しくなかったけど、ご遺族をお慰めした方がいいかな?
でもどのようにお慰めすればいいのかな?

いろいろと悩んでしまいますよね。

悩む

そんなときあまり難しく考えないで、訃報に接して自分がどう思ったのかを確認して、その気持ちを素直に遺族に伝えるだけでいいのです。

この記事では、知り合いが亡くなり、訃報を受けたときにどのような対応をすればいいのか、そのヒントをご提案したいと思います。

弔事だけではなく、慶事やビジネスシーンでも参考になると思いますので、お読みいただければ幸いです。

訃報を受けて対応がわからないときはまず自分の心(気持ち)を確かめよう

あなたが訃報を受けたとき、どのような気持ちになるでしょうか。

亡くなった人が親しい友人であれば、驚きや悲しみなどが一度にこみあげてきて、元気なときにもっと会っておればよかったと後悔の念が湧き、故人の枕元にすぐにでも駆けつけたいと思うかもしれません。

亡くなった人が親しい友人のお父さんやお母さんであれば、友人が悲しみに打ちひしがれ、どうすれば良いのか困っているかもしれないので、すぐにでも慰めてあげたいと思うかもしれません。

亡くなった人が仕事の関係者で、お付合いの上で儀礼的に弔意を表す必要があると思うかもしれません。

このような自分の気持ちを形に表わし、相手に伝えるのが慶弔対応です。

ですからお悔やみをどのようにすれば良いのかがわからないときは、まず訃報に対して自分がどのような気持ちになったかを、冷静に考えれば自ずと答えが見えてきます。

気持ちを贈る

心→言葉→行動で弔事対応をする

自分の気持ちを言葉に置き換える

自分の心(気持ち)が確認できましたら、その気持ちが遺族に対してどのような言葉になるかを考えます。

この場合、実際に遺族に申し上げる改まった言葉ではなく、自分の心(気持ち)を言葉に置き換えるということでいいと思います。

できればメモに書くのも良いかもしれません。

前述の例の場合、次のような言葉になると思います。

<亡くなった人が親しい友人の場合>
○○さんが亡くなったなんてとても信じられない
あんなに元気にしていたのに、とても残念だ
もっとお会いして、いろんなことをお話しておけばよかったと悔やまれる 

 

<亡くなった人が親しい友人のお父さんやお母さんの場合>
お父さん(お母さん)が亡くなられてお力おとしだと思う
慰めるためになにか力になってあげたい

 

<亡くなった人が仕事の関係者の場合>
○○さんのご冥福を祈り、遺族にお悔やみを申し上げたい。

 

言葉

遺族に対する言葉をどのような行動で伝えるかを考える

次に、自分の気持ちを表した言葉を遺族にどのような行動で伝えるかを考えます。

例えば前述のように親しい友人が亡くなり、とても残念だという言葉は、早く故人がいるところで遺族に伝えたいと思うかもしれません。
その場合は、故人が安置されているところに行くのが良いかもしれません。

親しい友人のお父さんやお母さんが亡くなり、何か力になりたいという言葉も、遺族である友人に早く伝えたいと思うかもしれませんので、例えば友人に電話をするのが良いかもしれません。

仕事の関係者などの場合は、故人や遺族とはそれほど親しくないと思いますので、葬式に参列してお悔やみを申し上げる程度になるかもしれません。

ここで大事なことは、遺族に遠慮し過ぎないことだと思います。

亡くなってすぐに家にお邪魔したり、電話をしたりするのは迷惑になるのではないかということを考えがちですが、遺族は失意のどん底にありますので、心からお悔やみの気持ちを表せば伝わりますし、有難く思われるのではないでしょうか。

実際に、家族が亡くなったことを連絡して、友人や会社の人がすぐに駆けつけてくれたとき、とても嬉しかったという話をよく耳にしたことがあります。

行動

弔事対応の心→言葉→行動の具体例

前述の内容も含めて、心→言葉→行動の例をいくつか列挙します。

心(自分の気持ち)
ハート
言葉(遺族に伝える内容)
喋る
行動(弔事対応)
親しい友人が亡くなって悲しくてたまらない
もっと元気なうちに会って話がしたかった
その気持ちを早く遺族に伝えたい
○○さんが亡くなったなんてとても信じられません
あんなに元気にしていたのに、とても残念です
もっとお会いして、いろんなことをお話しておけばよかったと悔やんでいます
故人の自宅など、故人が安置されているところに駆けつけて遺族を慰める
駆けつける(弔問)については こちらの記事を参考にしてください
お父さんが亡くなって、友人の○○さんは困っているだろうな
何か役に立てないだろうか
お父さんが亡くなられてさぞお困りのことだと思います
何かお手伝いできることはないでしょうか
友人の○○さんに電話をして、手伝うことはないかと尋ねる
葬式でのお手伝いについては こちらの記事を参考にしてください
取引先の社長が亡くなられて、会社として取り急ぎ弔意を伝えなければいけない この度は○○社長が亡くなられてご愁傷様です
ご冥福をお祈りいたします
喪主宛に弔電を打つ
弔電の打ち方 こちらの記事を参考にしてください
亡くなった○○さんはとても寂しがりだったので、賑やかに送ってあげたい ○○さんが寂しくないように寄り添って送ってあげたいと思います 通夜・葬儀の両方に参列する
通夜・葬儀への参列の仕方 こちらの記事を参考にしてください
故人が好きだったものを供えてあげたいが、何が好きだったかわからない ○○さんがお好きだったものをお供えしてください 現金(香典)を渡す
香典の渡し方 こちらの記事を参考にしてください
ご遺体が安置されているところは殺風景で、ご遺族は益々悲しくなるだろうな ○○さんが好きだった花で少しでも悲しい気持ちを和らげてください 自宅などの遺体が安置されているところに枕花を贈る
枕花の贈り方 こちらの記事を参考にしてください
ひらめき

慶弔マナーを守るより自分の気持ちを素直に伝える方が大事

弔意を伝えるときに参考になるのが慶弔マナーです。

書店に行けば慶弔マナーや冠婚葬祭マナーに関する本が並んでいますし、ネットでも検索できますので参考にしている人も多いと思います。

慶弔マナーは自分自身の「祝う気持ち」や「悼む気持ち」を先方に正しく伝えるための最低限の心得ですので、どのように慶弔対応をすればよいのかを導いてくれます。

ただ、慶弔マナーにはこれが正解だということはないと思います。
つまり慶弔マナーの正解は一つではないということです。

ですから慶弔マナーを100%守ってしまうと、自分の気持ちがかえって伝わらないことがあります。

例えば枕花を贈る場合、一般的な慶弔マナーでは枕花の花の色は白か青系統の淡い色のもので、百合、菊、カーネーションなどが薦められています。

しかし、故人が真っ赤なバラが好きだったのであれば、マナー違反になっても真っ赤なバラの枕花を贈る方が故人も遺族も喜ばれると思います。

この場合の流れを前述の心・言葉・行動に置き換えて考えてみましょう。

<自分の心(気持ち)>
亡くなった○○さんの冥土への旅立ちが寂しくないように、大好きだった花を贈ってあげたい

           
           

<遺族への言葉>
○○さんが安らかに旅立たれるように、大好きだった赤いバラを枕元に贈らさせていただきます

           
           

<行動>
マナー違反ではあるが、故人が大好きだった真っ赤なバラの枕花を贈る

慶弔マナーを守り、白い菊や百合の枕花を贈ったときに、自分の気持ちを遺族に伝える言葉が出てくるでしょうか。

それよりマナー違反であっても、自分の気持ちが言葉として出てくる対応をするほうが、故人や遺族にどんなに喜ばれるでしょうか。

また、慶弔マナーは言う人によって違ったり、地域や宗教によって違ったり、時代と共に変化することもあります。

例えば、お通夜に参列するときの服装ですが、以前はお通夜に喪服で参列すると準備されていたように思われるので、お通夜には平服で参列するのが常識でしたが、最近はお通夜も喪服で参列する人が多くなり、それが常識のようになってきました。

その理由として、お通夜の日が亡くなってから翌日以降になることが多くなり、喪服の用意が容易になったり、以前はお通夜は身内だけで故人と最後のお別れをする場であったものが、時間的に参列が容易なお通夜に人が多くなり、お通夜が儀式的になってきたということらしいのです。

このようにマナーに諸説ある場合は、自分の気持ちに照らし合わせて、自分の気持ちに近い方を選ぶのが良いと思います。

別の言い方をすれば、自分の本当の気持ちを相手に伝えることができる慶弔マナーが、自分や相手にとっての正しい慶弔マナーだと思います。

この他に、革製の靴やバッグは殺生を連想するので、葬式では革製ではなく、布の靴やバッグを用いるのがよいというマナーを唱えるインターネットのサイトを見かけますが、運動靴やスニーカーで参列するのがいいのか?と言いたくなります。

この他にも、”喪服でタイツは禁止”や”蝶結びは繰り返しになるので紐靴はNG”など、変な理屈をつけてそれらしいマナーを唱える、いわゆる「謎マナー」がネット上で結構ありますので、惑わされないようにしてください。

対応に困ったときは、慶弔マナーが大きな助けになりますが、慶弔マナーはルールや決まりではなく、あくまでも多数派の意見として捉えて、参考する程度にとどめていただき、自分の心(気持ち)や遺族や現場で対応する人のことを考えて、思いやりを持った対応をすることが大事だと思います。

○×

慶事でも活用できる心→言葉→行動

弔事の対応は待ったなしですので、今回は弔事対応に絞って紹介させていただきましたが、慶事でも同じように「心→言葉→行動」のプロセスで対応を検討することができます。

例えば、結婚する友人に対して祝意を表す場合、次のようなプロセスになるのではないでしょうか。

<自分の心(気持ち)>
料理をするのが好きな友人の○○さんに、美味しい食事を作って夫婦で仲良く食事をして、明るい家庭を築いて欲しい

           
           

<友人への言葉>
いつも楽しい食事を一緒にして、明るい家庭を築いてくださいね

           
           

<行動>
結婚祝いに調理器具を贈る

 

調理器具

ビジネスシーンでの活用

このブログは会社の秘書や総務で慶弔対応をしておられる皆さんを対象にしていますので、ビジネスシーンにおいての心→言葉→行動の活用を述べさせていただきます。

ビジネスシーンで取引先にご不幸があった場合、社内規定を参考にしたり、関係部署と相談して、会社として取引先のご不幸への対応を、上司と相談しながら決めるケースが多いのですが、どのような対応をすれば良いのか悩むことがあるかもしれません。

そのようなときに、あなたの会社の会長や社長などの会社の代表者の気持ちを伝えるのが自然な形だと思います。

ですから、秘書や総務で慶弔対応に携わっておられるあなたは、会長や社長などの会社の代表者が取引先に対してどのような弔意を伝えたいのかを、ご本人に訊いたりして心(気持ち)を確認し、それを言葉と行動へと進めていき、会社の代表者に提案すれば、あなたの任務は立派に全うできると思います。

ビジネスシーンでの慶弔対応は、取引先へ自社のアピールをする絶好のチャンスですので、競合他社よりワンランク上の対応を加味することも重要です。

一例をあげるとこのような感じです。

<心(会社の代表者の気持ち)>
取引先の創業者である○○相談役が亡くなって、ご家族や社員の皆さんはどんなに悲しんでいるだろうか
私も若いときから○○相談役には公私にわたってお世話になった
すぐにご遺体のところに駆けつけて、生前にいただいたご厚情に対してお礼を申し上げたいが、私が行くとかえって迷惑になるかもしれない

           
           

<取引先への言葉>
○○相談役様にはご生前ひとかたならぬお世話をいただきまして、厚く御礼申し上げます
ご遺族や社員の皆様にはお悲しみのことと拝察申し上げ、心からお悔やみ申し上げます
○○相談役様がお好きだったお菓子を持参しましたので、お供えいただければ幸いです
私がまいりますとかえってご迷惑かと思いますので、代わりの者で失礼いたします

           
           

<行動>
自宅に秘書を遣わし、遺族への言葉を秘書から申し上げる
秘書は持参したお供えのお菓子を遺族に渡し、玄関先で失礼する

 

 

最後に

慶弔対応の基本は自分の気持ちをいかに相手に伝えるかだと思います。

そのために慶弔マナーがあるのですが、それに頼り切ってしまうと自分の本来の気持ちとは乖離してしまう可能性もあります。

この記事で提案しました心→言葉→行動で、自分の気持ちを相手に正確に伝わるようになれば嬉しく思います。

この記事の主なポイントは次のとおりです。

ポイント

訃報を受けて弔意対応を考える際に、
 ①自分の心(気持ち)を確認する
 ②自分の心(気持ち)を遺族に伝えるときの言葉を考える
 ③その言葉を伝えるための行動を考える
慶弔マナーの正解は一つだけではないので、慶弔マナーを守るより自分の気持ちを素直に相手に伝えるほうが大事
心→言葉→行動のプロセスは慶事対応やビジネスシーンでも活用できる

慶弔では特に弔意を表すことが難しいと思いますが、弔事対応がそつなくできればあなたは慶弔のオーソリティになれると思います。

あなたのご健闘を祈ります。